9月17日 『デザイン経営基礎講座』レポート

date:2024.10.03

9月17日 『デザイン経営基礎講座』レポート

9月17日(火)に大分市のコンパルホールにて、『デザイン経営基礎講座』が開催されました。

昨年に続き、バイヤーの山田 遊さん (株式会社メソッド代表取締役) を講師にお招きし、デザイン経営の基礎や昨年度のデザイン経営キャンプを振り返っての所感、さらにはデザイン経営を取り組むにあたって大事なポイントをお話しいただきました。

株式会社メソッド代表取締役の山田さんは、フリーランスのバイヤーとして、ショップの立ち上げをはじめ、国内外のモノにまつわるさまざまな仕事に携わっています。

山田さんが携わった仕事や代表的な事例については、過去のレポート記事をご参照ください。
参考記事はこちら→https://oita-designaid.jp/project2023/project-113/

「デザイン経営」とは?

山田さんは、「デザイン経営」とは「デザインを手段にして企業の経営を改善すること」と端的に表現しました。データだけでは予測が難しくなった現代社会において、デザインの持つ定性的なアイデアや発想力は、経営にも重要な資源となり得ます。

山田さんは「決算書は企業の通信簿のようなもの」と考え、企業に関わる際に、まず3~5期分の決算書を読み込むのだそうです。「経営において最も重要なのは利益です。利益を上げるために、原価や販管費を見直し、損益分岐点を定めてから予算を立てると、改善点が見えてきます」。

現状を把握し、目標を立てると「理想と現実のギャップ」が明らかになります。それを埋めるための手段の1つとして、デザインの力が必要とされているのです。
「つまり、デザインも経営も、どっちもやっていこうぜってことです」と、山田さん。


「デザイン経営」に取り組むポイントは
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山田さんは、昨年度の『デザイン経営キャンプ』を振り返りながら、最優秀賞を受賞したチーム(日本連合警備 株式会社/パラボラ舎 たなかみのる)の事業プランの評価のポイントも解説しました。

たなかさんは定量の部分 (数値) をしっかり把握し、理想とのギャップを埋めるための方策が的確であったことと、提案にクリエイターならではの発想力とジャンプ力があったことが評価のポイントだったそうです。
プランの詳細は過去の記事をご参照ください。


デザイン経営はあらゆる企業で取り入れることができる

この講座で参加者からの質問も多く寄せられました。そのうちの1つを紹介します。

Q. マッサージのように、形のある商品ではなくサービスの場合、デザイン経営をどのように取り入れることができますか?

A.「形の有無に関わらず、商品やサービスの中に、どのような要素が存在するのか、できるだけ細かくブレイクダウンして考えてみることが大事です。そうすることで、見直すべき点や、強みや個性、差別化できるポイントが見えてくると思います」


まとめ

講座の最後に「企業側はデザインをわかろうと努力し、デザイナー側も経営をわかろうと努力することが必要です。お互いにきちんと理解しあうことが、デザイン経営の大事なポイントです」と、山田さんはアドバイスされました。

これから始まる『デザイン経営キャンプ2024』は、企業とクリエイターが協働し、企業の抱える課題の改善を目指して2人3脚で取り組む実践的ワークショッププログラムです。お互いの理解をより深められるよう、講師の山田さんをはじめ、2名のアドバイザーと事務局が全力でサポートします。ぜひこの機会に、デザイン経営に取り組んでみませんか? 

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